アンティーク沙羅 
岡田正子

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お茶、Tea、チャーィ 時と共に変化する!
23年間の旅でのお茶事情の変化 2005 9月

2005.9 トルコ、レバノン、シリアを旅した。
ダマスカスで気づいたのだが、トルコでは現代余り飲まれていないトルココーヒーをシリアの人たちが好んで飲んでいることだ。

なんだかんだといいながら、特別イスラムの国が好きというわけでもないのに、私はイスラムの国をたくさん訪ねている。
イスラムの国々では、一杯のお茶は挨拶の一つ。
イスラムはアルコールはご法度のはずだがトルコ、ウズベク、トルクメニスタンなど、ビールやワインを普通に飲んでいる国もある。
ウズベクはミネラルウォーターよりワインのほうが安い!
飲めぬ私は何これ!と地団駄を踏んだ?こともある。

旅の中で見も知らぬ方々から何度お茶をご馳走になったことか。
田舎ほどその頻度は増す。
そして人々のお茶嗜好も少しずつ時代と共に変化している。
今回はそんな世界の茶事情をお話します。
シリアのトルコ コーヒー

ダマスカスで買ったデミタスのコーヒーカップとポット
ダマスカスのスーク・ミドハド・パシャにはコーヒー専門店が数件軒を連ねてある。
通りに入るとコーヒーのかぐわしき匂いが漂っている。

前回ここで買ったコーヒーのおいしかったことを思い出し、1キロも買ってしまった。
店で焙煎、その場で、粉にしてくれる。
ラタキヤのホテルのおじさんはハマ(シリアの中部、
大きな水車が十数台現役)で水車で挽いたコーヒーがおいしいといっていたが、
ここでは機械で数分、粉にしてくれる。

シリアでは右の写真のように、始めに取って付きのポットに粉コーヒとお湯をいれ、沸騰直前まで火にかざし、カップに注ぐ。

トルココーヒーなので、小麦粉サイズの粉々のものだが、ポットとカップに豆粉は沈むので飲みやすい。
ちなみにトルコではカップにバサーっと豆とお湯を入れるので小さなカップの三分の一は粉。コーヒーはかなり濃厚な味で,
エスプレッソのような。

喫茶店では必ずお水も一緒に出てくる。
日本ではお水が出るのは当たり前だがチャイを注文するとチャイだけだがでてくる。
地元の方はこれにお砂糖をたっぷり入れる。
家庭でコーヒーを出してくれるときは冷めないようにコーヒーの受け皿がポットの蓋になり出てくる。

左のようなオープン茶店があちこちにあり、男たちは一日中?ここでお喋り、お茶、水タバコを潜らす。

現代、大都会の茶店は冷房の効いた部屋になっているところが増えてきた。
が、客は男たちがほとんどというのだけは今も変わりない。
 
スーク近くの
オープンカフェー
 誇り高きイスラムの男
パルミアでべドウインのおじさんからラクダのミルクをご馳走になった。
癖のない、ほんのり甘みがありました。

その後、湖近くの他のべドウインの一家を尋ねた。家と言っても、湖の側の丘の上にあるたった一つのテント。
奥さん、娘が3人、息子が1人。辺りは薄暗くなり、灰色のブルーの空に星が瞬き、なんとも静寂。

こういうところで過ごすと雑踏の都会には住めないと聞いた事があるが、いいけど・・・一寸寂しいよ〜。
奥さんがお茶、(紅茶)作ってくれている。
旦那と長男が帰ってきた。テント近くは犬が一匹、ヤギが一匹だけ。
お世辞にも豊かとはいえない生活ぶりだが、お茶だけはあるのですよね。
そしてお客が来ればお茶を振る舞うのは常識。

お茶を振舞えないということはアラブ男の孤剣が廃る!!!
トルコ

小ぶりなガラスカップはトルコ原産の野生のチューリップ柄がカット絵になっている。石榴ティ
イスタンブールで見つけた。
何年か前までは世界的に有名なトルココーヒーがここでも飲まれていた。
だがトルコは田舎を除きライフスタイルがヨーロッパ化されている。
コーヒーはインスタントのネツカフェ、ティ、などなど多種のお茶を飲んでいる。

2005年イスタンブールでトルココーヒー用のデミタスカップを探したが見つからなかった。2000年はあったのに。
お店の主の話では「コーヒーはほとんど飲まなくなったよ。濃すぎて胃によくないよ。たまに夕食後飲むけどね。」

もちろん、あなたがレストランでトルココーヒーを注文すれば飲めますが。
左の写真はホットの石榴茶。
レストランではアップルティがよく出ていた。
色がきれいなからかガラスのカップを使用する。

コーヒー豆はエチオピアが原産。
コーヒーはアラブの国からヨーロッパへ、世界へと広がったのである。
日本ではドリップ式のコーヒーがほとんどだが、インドネシア、ベトナムはトルココーヒーのような粉々な豆です。
この粉コーヒーが本来のコーヒーの入れ方である。

フランス、イタリア、ルーマニアなどヨーロッパで主流のコーヒーはエスプレッソ。トルココーヒーのように濃いめのお味。

イギリスの友人は目が腫れたとき紅茶を浸した布を当てていた。効くのかな????
 
 
ベトナムのコーヒー入れ
カップにに甘い錬乳を入れることが多い。
 インドはチャーィだが・・・ 
インドでは紅茶のチャーィが一般的であるが、これも変化しつつある。
今はプラスティックのカップにティバッグのチャーィが主流。寂しいよ・・・
濃い目に煮出したミルクティは美味しい。
冬、街角で売られていた、ジンシャーがたっぷり入ったミルクティは体があったまる。
今は田舎に行かないと美味しいミルクティは飲めなくなっている。
そんな美味しいチャーィを売っているところは人だかりですぐ分かる。
皆、味あう舌は同じなんだよ。だのに何故????

10年前まではこのチャーイは使い捨ての素焼きのカップで飲んでいた。
 ついこの間まで冬の列車に乗ると、コンロの上にミルクティの入ったやかんを載せて熱々を売っていた。
コンロごと車内持ち込みで売っていたのだ。それを素焼きのカップで飲んでいた。
今でも列車の中でコーヒーも売っている。それも全てとても薄めのネツカフェ。
何処も薄めなのでどうしてかと尋ねたら「だってコーヒーは苦いから薄いほうが美味しいよ」 ハー?

インドは紅茶の生産地で有名。
せめて美味しいミルクティを飲ませてよ!
 
 イラン・イスフアン特産砂糖
 イランでもお茶は紅茶。もちろんインスタントコーヒーはありますが、家庭ではほとんど紅茶。

そしてイスファンでは砂糖をカラメルにし、薄い板状に加工したものと一緒にお茶を飲む。
茶色の半透明の欠片を先に口に入れて紅茶を飲む。口の中で紅茶とカラメル砂糖が混ざるのである。
イスフアン独特のものでお土産としても売っている。
レモン味、ココナツ味もある。私は普通のカラメルが好き。
昨年、面白いので日本に送ったが、着いたときは湿気で不透明の固まった砂糖に化していた。味も見た目も全く違ったものになった。
未だに戸棚の中で眠っている。
人とお茶は切っても切れない関係 
モロッコでは生のミント茶に砂糖をたっぷり入れて庶民は飲んでいた。

モロッコの友はいつも「モロカン ウイスキー!」とカップを持つ手を上げて、甘いミントティを飲んでいた。
手押し車にミントの葉の束を積んで路地を売リあるいているおじさんに度々出くわした。

日本人は惣菜に砂糖を使用するが、他国では使用しない。だから、お茶は砂糖をたっぷり使うのだそうだ。

アフガニスタンも紅茶が多いが、グリーンティにカルダモン入りのお茶が最高のおもてなしである。

私たちも一日に何度お茶を飲むだろうか。
特にイスラムの国ではアルコールがご法度の国が多いので、お茶は日常の嗜好品であり、人々の繋がりの輪を作るツールでもある。

今回の旅でもたくさんのお茶をご馳走になった。
イスタンブールを除いて、シリア、レバノンのホテルでお茶代を請求されることはなかった。
一日に何度も「お茶頂戴」「トルココーヒー頂戴」という私の願いを皆さん快く応えてくださった。
お金では応えられるものではないが、
お金持ち日本人(私を除いて?)という定評があるだけに、チエックアウトのときチップを忘れないようにしている

一杯のお茶の暖かい歓迎、有難う!     おわり